コシアブラの見分け方 タラノメとの違いは? [食材]
山菜、コシアブラとタラノメ、
その見分け方をご存知でしょうか。
コシアブラとは、
ウコギ科ウコギ属の落葉高木。
・学名、Eleutherococcus sciadophylloides
・和名、コシアブラ(漉油)
コシアブラの名前の由来ですが、
昔、この木の樹脂(あぶら)を絞り、
濾したものを漆(うるし)のように
塗料として使っていたからだそうです。
コシアブラの旬は春から初夏にかけて。
自生している地方や標高によって
時期はずれますが、だいたい
4月初旬頃には芽が出始め、
標高の高い高山などでは
6月一杯くらいまで採れます。
以下は、コシアブラの特徴と
見分け方になります。
沖縄を除く全国に自生しています。
比較的明るく開けた雑木林などで見られ、
里山からかなり高い山まで生えています。
タラノメよりは暗い雑木林の中などに多いです。
コシアブラの木は大きいものになると
高さが15m~20m以上、
胴回りは50センチ以上にもなる落葉樹です。
8月頃から9月にかけて
黄緑色の小さな花をたくさん付けます。
そして秋になると黒い実になります。
また、開いたばかりの若葉も
美しい透き通るような黄緑色で、
名の通り油を感じさせるような艶があるんです。
紅葉したての頃は、他の木々と同じように
葉の色が黄色く染まります。
それがだんだん白く変わってから
晩秋に葉を全て落とし枝だけになります。
そのため、コシアブラの木が立っているところだけが
白く浮き上がるような状態になるんです。
そして春になると一斉に枝の先から
芽吹き出します。
その芽が食用となるんですね。
ちなみに、コシアブラの芽は
「山菜の女王」とも呼ばれているんですよ。
コシアブラの葉っぱは
5枚に分かれています。
私たち人間の手のような形をしています。
中心部分が広く、葉先が尖った形をしていて
長い柄で木と葉がつながっています。
タラノメと違い、幹にはトゲがなく
ツルツルしています。
葉軸(小葉をつける葉の中心軸) は
紫がかった色で爪楊枝のように細いんです。
タラノ木と同様に「ウコギ科」に属しますが、
タラと違いコシアブラは大木になります。
頂芽(茎や枝の最上端に出る芽)、
脇芽(茎の途中から出る芽)、
胴芽の大きさが違います。
頂芽が一番美味しい部分です。
第2の芽である脇芽は
頂芽に何らかの問題が発生した時に
芽吹く芽です。
この芽は頂芽より味が薄いです。
第3の芽は胴芽と呼ばれ,
頂芽や胴芽にトラブルが発生した時に芽吹きます。
味はないようです。
コシアブラもタラと同様に脇芽・胴芽は、
頂芽にトラブルが生じた時の予備の芽のようですね。
しかし、タラと違い年数を経過した
コシアブラの木は、
胴芽も芽吹き枝となり茂ります。
ちなみに、予備の脇芽、胴芽まで
採られたら木は枯れてしまうんですよ。
一方、タラノメですが、
日当たりの良いところに生えています。
山野に自生し、4~5メートルの高さになります。
地中を走る根から繁殖し、春になると
茎の先端にふっくらとした芽を出します。
芽の付け根にトゲがあります。
採る時に刺さりますから注意してください。
タラノキの幹は、鋭いトゲがたくさんあるので、
素手でつかむと痛いですよ。
ちなみにこちらは、「山菜の王」
と呼ばれています。
どうやらコシアブラとタラノメの違いは、
ざっと挙げるとこうなるようです。
・自生場所(日当たり)
・トゲのある、なし
コシアブラには独特の香りがあり、
味は女王と呼ばれるくらいですから、
かなり美味のようですね。
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