低温やけどの症状と治療法 その原因と予防法をご紹介! [医療]
低温やけどの症状と治療法、その原因と予防法をご紹介いたします。
湯たんぽ、始めました。 / nteee
低温やけどとは
やけどを負うほど高くない温度の熱に、長時間、皮膚が接している事で生じる
やけどのこと。
~普通のやけど~
・水ぶくれができる
・ひりひりして痛い
・はっきりとした痛みを伴う など
~低温やけど~
・皮膚が赤くなる
・皮膚の奥の方がぴりぴりする痛み
・あとから徐々に痛みがくる など
低温やけどは普通のやけどと違い、症状がすぐに出ないのが特徴です。
その為、発見が遅れる事が多く、治療が遅れてしまう可能性があり注意が必要です。
<低温やけどの原因とは>
低温やけどは我々の生活する中の身近なもので起こることが多いんです。
・ホットカーペット(電気カーペット)
・電気こたつ
・電気毛布
・ストーブ
・使い捨てカイロ
・湯たんぽ
・あんか
・その他暖房器具
冬の寒い時期に、このような暖房器具などを使いながら知らないうちに寝てしまい、
長時間、体の同じ場所を温めて低温やけどになってしまう場合が多いようです。
低温やけどにならない為には、このような事に気をつけましょう。
<低温やけどを防ぐには>
・体の同じ場所を長時間温めない
・使い捨てカイロは肌に直接貼らない
・就寝時に湯たんぽ、電気毛布、電気あんかは使用しない
(湯たんぽなどを使用する場合は、タオルなど厚手の布にくるんで使う)
(電気毛布などを使用する場合は、就寝前に寝具を暖め寝るときに切る)
・暖房器具の温度は低めに設定する
・コタツや電気カーペットの上で寝ない
(起きている時は座布団やクッション等を使って、熱源が直接触れないようにする)
・ノートパソコンは長時間、膝に置いて使用しない
使い捨てカイロを下着やインナーの上に貼る方も多いと思います。
しかし、薄手の生地の為、低温やけどになる可能性が高いので、
もう1枚上に着てカイロを貼った方がよいでしょう。
湯たんぽなどは、厚手の布やタオルを解けないように巻くことをお勧めします。
また、熱すぎるお湯を入れないようにしてください。
寝ている時は特に、足元がやけどしやすくなりますので注意してくださいね。
大人に比べて皮膚が薄い子供やお年寄り、動きが制限される病人の方などは
特に注意して配慮する必要があります。
暖房器具などは寝たら切るなどしましょう。
<低温やけどの症状とは>
低温やけどは殆どの場合が、1週間以上たってから気づく事が多いんです。
皮膚の表面に症状が出にくい為、皮膚の変色などに気づいた時に
その重症さに気づきます。
表皮や真皮の下の皮下脂肪組織に及ぶ酷いやけどの症状が出るのは、
1~2週間の間で低温やけどを起こした皮膚の部分は白みを帯びます。
そこからさらに灰白色や黄色い色へと変わっていきます。
酷い場合は、壊死を起こした部分が茶色や黒い色になる事もあるんです。
通常のやけどは、皮膚の表面の組織が破壊されます。
しかし低温やけどの場合は、低温で長時間かけて皮膚の奥底まで進行します。
気づいた時には深刻な状態になっているという訳です。
では、低温やけどを起こしてしまったらどのように対処、治療すればよいのでしょう?
<低温やけどの治療法>
低温やけどは普通のやけどと少し違ってきますので、気づいてからすぐに
水で冷やしてもあまり効果はありません。
勿論、水で冷やしても傷あとが緩和されるという意見もあるので、
そうしても構いません。
~確認事項~
・やけどをしてからどのくらい時間が経過しているか
・やけどの範囲
・水疱の有無
・痛みの程度
・皮膚の血行の状態
・感染症などの確認
~潤い療法~
最初の2~3週間で行う保存的治療というものです。
この療法は、ワセリン軟膏を塗布や厚めの絆創膏に塗り、やけどした部分を覆って
皮膚に適度な潤いのある状態を保ち乾燥を防ぐという役割があります。
これを2~3週間行うと次第に、健康な皮膚と患部の境目がはっきりしてきます。
この療法で低温やけどの大きさ、深さを測り治療法が進められていくんです。
・やけどの酷い部分が小さい場合
目安として患部が1cm未満ならば、治癒するまで保存的治療を継続します。
・やけどの酷い部分が大きい場合
患部が1cm以上なら、皮膚や皮下脂肪の壊死組織を切除し縫合するか、
体の別部分から皮膚(皮下脂肪ごともあり)をとり皮膚移植をします。
素人では判断が難しいので、患部が小さくても必ず病院へ行き診察を受けましょう。
感染症の予防にもなりますので、病院で適切な処置を受けてください。
余談になりますが、小さい頃に低温やけどとわからずにそのまま放置した結果、
結構な期間、痛みやら皮膚のただれやらで大変な目にあいました・・。
やけどした部分の皮膚は茶色に変化し、何十年も経った今は周りの皮膚と同じ色は
していますが、その部分だけ皮膚が溶けたような状態が残っています。
皆さんも決して自己判断はしないで、異常を感じたら素早く病院へ行ってくださいね。
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